家の中でも意外とスペースを取る階段。家の間取りにも影響を与えるため、面積の限られた住宅の中ではいろいろな工夫も必要です。特に、リビングに階段を設置する場合は、デザイン性も重視したいもの。部屋の中にあっても圧迫感や違和感がなく、加えて安全性も考慮しなくてはなりません。さらに、決められた面積をできるだけ有効に使うため他の機能も持たせたり、逆にゆとりの空間として使ったり。さまざまな階段を集めてみました。
空間に浮遊する軽さと存在感が両立する階段
いくつかの踊り場を挟み、まるで浮遊しているかのようなリズミカルな階段。壁に沿ってゆるやかにカーブしながら2階へといざないます。
石柱がアクセントのオープンリビングに設置された存在感のある階段は、踏板や支柱、手すりのデザインによって、重さはなくむしろ軽やかな印象になっています。スケルトン階段は視線や光が抜けるので、リビングの壁一面に階段があっても圧迫感はありません。
子どもの遊び場になる造作家具のような階段
窓の高さに合わせて折り返した木製の階段の下4段は、腰かけるような使い方も可能。壁一面の窓からの光を受けて本棚とベンチが設置され、子どもたちにとってちょうどいい遊び場になっています。階段に上り下り以外の機能を持たせて、素敵なスペースが生まれました。
階段を折り返すことで、リビングの造作家具のような印象になり、隣に並んだソファーとも違和感がありません。やわらかな木の質感が心地よさそうな階段です。
天上であり壁であり床であるデザイン階段
ダイニング、リビング、和室とスキップフロアをつなぐのは、デザイン性の高い黒い階段。モダンな印象の空間を引き締める役も担っています。この階段の裏は、下のフロアの天井にもなっているので、スペースに無駄がありません。
壁であり、天井であり、床でもある。限られたスペースを有効活用したいときにおすすめのデザインです。
なぜか楽しくなる!フレキシブルな大階段
これだけ幅の広い階段は、上り下りするためのものというよりも、段差のあるリビングの床という印象。フロアとフロアをつなぐフレキシブルな大階段は、時には子どもたちの遊びの場に、また時には語らいの場に、そしてシアターリビングの客席としても使われます。視線が上下に移動するのは非日常的な感覚。なんだかわくわくする空間です。
ガラスの階段が家の隅々まで光を届ける
光を通し、下がよく見えるガラスの階段。高いところが怖いという人はちょっと苦手かもしれません。空を望む吹抜け空間に設置されているため、上からの光が階下に届きます。ガラスの階段はライトボックスの役目を果たし、窓を大きく取れない家の中に明るい光を取り込む役割を果たします。住宅密集地の狭小住宅で取り入れてみたいアイディアです。
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ライター/writer okunaga