うちの実家には和室があります。
お盆やお正月に帰省してまず始めにすることは、和室にあるお仏壇に手を合わせて、仏壇におそらくいるであろうおじいちゃんとおばあちゃんに「帰ってきたよー!」と一言挨拶すること。
襖を開ける時、ふわっと鼻をかすめる井草の香りで、「あー、実家に帰ってきたな、私」と、実感することもしばしば。
普段は仏教行事に特別熱心な家族ってわけでもないけれど、年の暮れと年の始めには家族みんなで和室へ向かい、手を合わせてお神酒をいただくのが恒例行事。
掛け軸を変える母を見守ったり、生け花を活ける母をじっと見届けるのは、私の仕事(笑)
そういえば、うちのお姉ちゃんが旦那さんになる人を連れてきた時も、通したのはリビングではなく、畳を一式張り替えた和室でした。
普段は他の部屋と同じように使われるけど、ここぞという時はやっぱり和室。
現代の日本人にもその思いはどうやら続いているようです。
【琉球畳×間接照明】伝統と現代の融合です
畳は琉球畳、壁には珪藻土、
天井の照明は間接照明。
昔ながらの空間を残しながらも、モダンな雰囲気をまとった和室です。
真正面の奥行きがあるスペースは、仏壇が配置されるのでしょうか。
もし今仏壇がなくても、いつかは置く可能性は高いので、仏壇スペースがあると安心感ありますよね。
畳以外を白と茶色で統一したことで、部屋全体がよりシックな印象になって、和室なのにおしゃれ♡
曲線とアクセントカラーがある和室
こちらの和室、見れば見るほど、住んでいる方のこだわりが伝わってくるお部屋です。
障子に、床の間もあり、一見スタンダードな和室に見えなくもないのですが、モダンに見えるのはなぜ?と、よくよく見ると、和室に曲線が2か所、そして障子枠や襖枠を全て黒にした中、アクセントカラーとして朱色を入れていますね。
「これだったのか!」と一人納得。
和室にアクセントカラーを入れるというアイディアはさすが!
黒色の縁取りは、シックな世界観を演出してくれますが、曲線の効果で、シックになりすぎず、柔らかな印象となっています。
プラスとマイナスが計算されたハイセンスな和室、あっぱれです。
お酒を片手に花見酒
和室の窓際に造られたカウンターは、長い時間座っても疲れないようにと、掘りごたつ式を採用。
これなら腰が痛くなることはありません。
長時間の正座で足が痺れることもありません(笑)
カウンターの窓に映るは、なんとも見事な桜の木。
桜が満開になる頃には、カウンター上にあるライトだけを付けて、お酒片手に夜桜を楽しむ、なんてことも出来ちゃいます。
バーカウンターとしても使えるって、とっても魅力的な和室です。
昼と夜、それぞれ違った楽しみ方が出来る和室、1部屋あったら重宝しそうな予感です。
こちらもれっきとした畳でございます。
こんなにおしゃれな畳があるなんて!!
最近は、写真のような、へりのない畳や、琉球畳が人気とのこと。
畳にへりがないだけで、こんなにも印象が変わるものかと驚きました。
たしかに、これなら、床のリビングと続いていても、何の違和感もなく、調和がとれた、和モダンな空間が出来上がります。
和室の進化と底力を感じさせてくれる空間です。
畳の色や種類も、以前に比べ多様化してきているので、あなただけの和空間を作れる醍醐味、是非とも味わってみてください♡
リビングの先には小上がりの和室が待っています
こちらも憧れの小上がりの和室です。
いやぁ、なんともおしゃれですねー。
おしゃれでありつつ、和室の神髄である、落ち着く空間というのは、しっかりと守られていて、ずっとこの空間にいたくなるような造りになっています。
この空間の主役は、やはり和室だそうで、リビングは、あえて高さを抑えめにして、奥の和室が目立つようにしたそうです。
畳を、ヘリなしの明るめの色にしたことで、白と茶色の2色に統一され、部屋全体にまとまりが出ました。
食事のあとのお茶は、一息つけるこちらの和室に決定!
昔話にでてきそうな一室
和室に囲炉裏。
日本昔話の世界でよく出てくるこの空間が、もしも自分の家にあったらと妄想をしてしまいました。囲炉裏でお味噌汁をいただきたい・・・・・・
これこそ和の空間、そう思う方も少なくないと思います。
日本の伝統が今もなお生き続けるこの空間は、日本人の私たちが忘れてはならないものを、静かに守ってくれているような気がします。
関連まめ知識
2014年09月05日投稿
住宅設計
障子戸
関連Q&A
2014年06月01日投稿
デザイン・設計手法
梁の有無
(回答数2)
ライター/writer midori