家を引き立てる木の力。シンボルツリーにおすすめの樹種

お気に入りをクリップ

このエントリーをはてなブックマークに追加
家のアクセントになり建物を引き立てるシンボルツリー。住む人の個性や好みを映し出すものだけに、なんとなく選ぶのは避けたいもの。植えるスペースや建物の雰囲気、成長スピードなども考慮して選定してこそ愛着がわくのではないでしょうか。木の特徴を知って、家にぴったりのシンボルツリーを選びましょう。

おしゃれな雰囲気になるアオダモ

シンボルツリーとして玄関脇に植えられたのは、幹の模様が美しいアオダモ。モクセイ科トネリコ属の高木の落葉広葉樹で、人気のあるシマトネリコの類種です。株立ちのアオダモは白樺のような雰囲気があり、流行りの北欧テイストにもよく合う涼し気な見た目が印象的。病害虫に強いので育てやすく、新緑だけでなく秋の紅葉も楽しめる、自然樹形が美しい木です。成長すると10mほどになるので、ある程度育ったら剪定しましょう。

ゆったりと広がるのびやかなエゴノキ

中庭に植えられたシンボルツリーのエゴノキ。エゴノキ科エゴノキ属の高木の落葉広葉樹です。幹は少しゴツゴツしていますが、のびやかな枝と葉が美しい木です。5~6月に下向きに咲く清楚な花をつけ、秋にはサポニンという石鹸の代わりになる成分を含む果皮を持つ実をつけます。半日陰でも育つので、周りを建物で囲まれた中庭にもぴったり。
エゴノキは、剪定しなければ高さ10m前後まで育つことも。樹高3~5m程で育てやすい園芸種の「ピンクチャイム」が、シンボルツリーとしてよく用いられます。

花も新緑も紅葉も楽しめるハナミズキ

春の花、新緑、秋の赤い実や紅葉と、1年を通じてさまざまな姿を見せてくれるハナミズキ。シンボルツリーとしても人気があります。ミズキ科ミズキ属の高木の落葉広葉樹で、北米原産のため別名がアメリカヤマボウシ。樹高は5~10mほどで、ゆったりと水平方向に広がる枝と、葉が出る前に枝一杯に咲くピンクや白の花、やや大きめの葉が特徴です。あまり大きくしたくない場合は落葉している時期に剪定を行います。

新緑も紅葉も美しい定番のモミジ

春の新緑や秋の紅葉を楽しめるモミジ。カエデ科カエデ属の落葉広葉樹で、さまざまな品種があります。最も一般的なイロハモミジは、イロハカエデが本来の呼び名。和のイメージがあるかもしれませんが、和・洋どんな建物にも似合います。モミジの薄い葉はライトアップすると葉影が美しく、中庭などにもおすすめです。

清楚な花と株立ちの自然樹形を楽しみたいヒメシャラ

中庭に植えられたヒメシャラ。ツバキ科ナツツバキ属の落葉広葉樹の小高木。ツバキよりも明るい黄緑色の葉が美しく、初夏に白いツバキのような花を咲かせ、秋には紅葉します。株立ちのヒメシャラは樹形が美しいため、庭木やシンボルツリーとしておすすめです。根元の乾燥に弱いため、グラウンドカバーになる下草と合わせるとよいでしょう。ツバキ科の植物は、チャドクガの被害に要注意。毛虫がつかないように風通し良くするための剪定や消毒も必要です。

端正な樹形と香りのある葉が特徴のカツラ

里山の雰囲気あるアプローチの奥に植えられたカツラの株立ちが、建物を引き立てます。赤みを帯びた新芽、夏の緑、秋の紅葉または黄葉が美しいカツラは、カツラ科カツラ属の落葉広葉樹の高木。成長は比較的早く、樹高10~30mになることもあります。端正な自然樹形を楽しみたい高木で、葉に香りがあるのが特徴です。シンボルツリーとしても人気があります。
シンボルツリーを植える時に気にしたいのが、どの程度まで大きくなるかということ。株立ちの木を選ぶことである程度高さは抑えられますが、それでも大きくなりすぎた場合は剪定が欠かせません。また、敷地ぎりぎりに植えてしまうと、育ってきたときに道路に枝がはみ出すことも。成長した姿を想像して植えることが大切です。

関連まめ知識

関連Q&A

ライター/writer okunaga