0から1にすることは苦手。
しかし生み出された1は、かなり強い。さらに1から、10にも1000にも魅力を引き出せるのが日本人の大きな魅力だと聞いたことがあります。
「和モダン」は、そんな日本人の強みから生まれた日本オリジナルの建築様式。
和は、日本人が誇る「0」から生まれた貴重なデザイン。そして「モダン」は西洋から取り入れたデザイン。
掛け合わせた先にうまれた新たなデザインは、今この日本に生きる私達が心地よく生きられるように考えつくされたものでした。
本日は、そんな和モダン建築のお宅をご紹介です。
目指したのは、こんな和モダン
廊下を目にすると、両端に映るのは立派な庭。
竹が風に揺れる様子や日光に照らされる様子は、まさに日本美。
家にいながら情緒ある外を眺められるリビング。外に行かなくても外を感じられるって、実はとても贅沢なことだと思うのです。
目指したのは、そんな和モダン。
一日中見惚れていたい
「コンクリートと木材の相性って最高だったんだ」ということを改めて再確認しました。
公道からは見えない場所に建つ家。道を一本入ることで、どことなく、特別な場所に帰ってきたんだという思いが込み上げます。
ちょうど夕暮れから夜にかけての時間帯。優しくともる玄関ライトに癒されます。
朝、昼、晩。きっと全ての時間帯が「絵」になる外観。いつか、こんな素敵な家に帰ってみたいと願ってしまうのでした。
木の温もり溢れるお宅
木の温もりって、どうしてこんなに落ち着くのでしょう。
リビングに入る扉は、ドアではなく引き戸。趣が感じられるデザインは、昔からの和と現代が重なり合った、まさに「和モダン」な空間です。
ソファと、写真奥の畳コーナーが違和感なく併設できるのも、和モダンのデザインならでは。
夏涼しく、冬暖かい重量木骨・外張り断熱のお宅です。
なんて素敵。枯山水のあるお宅。
京都東山区に建てられたこちらのお宅。
中庭には、枯山水をイメージした坪庭が。客間からも見えるように設計された「おもてなしの心」は、さすがは京都と憧れの念を抱かずにはいられません。
美しいデザインと、はるか昔から受け継がれる日本の芸術。
お客様のみならず住まう方々にとっても、この枯山水は人の心に潤いを与えてくれることでしょう。
素材と色で和モダンに
木材の格子の奥には、赤・白・黒の配色が印象的な階段が。
壁と手すりが紅白で、とても縁起の良い空間です。そこに黒が差し色として入り、引き締め具合もばっちり。
さらに和テイストを加えるのが、格子の存在。ですが例えば、格子の素材が木材ではなかったら……?きっと和モダンではなく、ナチュラルだったりスマートだったりクールだったり、きっとその印象はさまざま。
このように、同じデザインでも素材や配色によってその空間は変えることが出来ます。
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2014年09月05日投稿
住宅設計
簀戸
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ライター/writer midori