「ラスティック」という言葉はご存知でしょうか?「田舎風」や「素朴」といった意味で使用されています。
ノスタルジーな雰囲気や風情を感じさせるスタイルと言えます。
なお、よく見かけるラスティックといえばヨーロッパ風のインテリアが多く、カントリーやクラシカルな印象があります。
今回は、そのラスティックスタイルを日本の住宅に当てはめてみました。
その名も「和製ラスティックスタイル」としてご紹介します。
自然素材をふんだんに使用したラスティックスタイル
素朴な雰囲気である自然素材は、ラスティックでは基本的なアイテムです。
そんな自然素材を中心に取り入れた、こちらのお宅はシックハウス対策に配慮しました。
なお、この温かみのある床材は無垢のヒノキです。
2階の南面前面から差し込む光とヒノキ無垢材のコントラストは、思わずホッとするような優しさを感じるでしょう。
さらにオール電化キッチンと一体型ダイニングで、家族とのふれあいを重視しています。
重厚感とモダンが融合したラグジュアリーラスティック
ダーク調の木の柱や天井の梁、石積み風タイルの組み合わせなどは重厚感があり落ち着いた雰囲気です。
そのため、どちらかというとモダンスタイルとラスティックの融合バージョンと言えるでしょう。
自然素材の安らぎだけではなく、スタイリッシュな印象もプラス。
このようにラスティックだけではなく、さまざまなインテリアスタイルを加えて自分なりのオリジナルスタイルを作ってみてはいかがでしょうか。
古建具を使用して和モダン風にリノベーション
古くて大きな民家に住んでいた時に使用していた、思い入れのある建具や框を再利用したいと考えていた方のリノベーション事例です。
格子の建具やケヤキの框、棚板などの材料を無駄なく使用しています。
ケヤキの框は、畳スペースの角の柱に。ケヤキ棚板は、ベンチや棚、机などに変身しました。
このように、古いものを再利用して人の手が加わり、素朴な雰囲気がする住宅もラスティックスタイルの一つと言えるでしょう。
新旧の空間を違和感なく融合した住宅
明治時代に建てられた木造住宅をリノベーション。
歴史を感じさせる床の間や竿縁天井など、古さの中にも風格のある和室です。
その和室に隣接して、ナチュラルモダンなダイニングキッチンを計画して新しいものと古いものを上手く融合させています。
さらに欄間や障子などの和のアイテムを、現代のスタイルに上手く溶け込むように工夫。
風情のある佇まいが魅力で、木の温かみと手作業の跡も感じさせるこの空間は、まさに和製ラスティックです。
重厚感のある古民家風ラスティック住宅
その時代によって生活スタイルは変化していくもの。それは、住宅も同様でしょう。
こちらのお宅では、現代のライフスタイルに合わせつつ昔ながらの素材も取り入れています。
今のライフスタイルに合わせて、使い勝手の悪かった縁側を廃止して開放的なワンルームへとチェンジ。
なお古来からの素材として漆喰の塗り壁や、キッチンに伝統工芸品である江戸唐紙を採用しました。
このように、新旧の良さを巧みに取り入れるラスティックスタイルも魅力的です。
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ライター/writer megumi,taki