人々の生活に潤いを与えてくれるペット。かつて、20世紀を代表する著名な建築家、フランク・ロイド・ライトがクライアントからの依頼を受けて猫専用の家「猫ハウス」を作ったように、今も昔も変わらずわたしたちの暮らしと切り離せない存在です。特に近年は猫が犬の飼育頭数を超えるのも時間の問題と言われているほど、空前の猫ブーム。今回は、自由奔放で人々に新たな発見や刺激、癒しを与えてくれる猫にフィーチャーして、愛猫と共に快適に過ごすための空間づくりの提案をご紹介します。
収納棚を活用したキャットウォークのアイデア
スペースが限定されている部屋にキャットウォークを設置したい時に参考になるアイデア。写真のように壁を利用した収納棚の上部をキャットウォークとして使用しています。壁に沿って設置されているので、省スペースでありながらこちらも部屋の雰囲気を損なうことなく、愛猫が楽しく生活できる空間に。人と猫、共にストレスフリーな暮らしの実現が可能です。
猫のストレスを軽減してくれる猫柱
部屋の中心部分に猫柱を設置し、猫のストレスを軽減する家のつくりの一例です。1本の柱なので、場所を取らずに遊び場が確保できます。ぐるぐるとまかれたロープに爪をひっかけ、上り下りができるこの猫柱は、遊び場としての機能だけでなく、爪とぎができるスペースとしても活用できます。
また、壁での爪研ぎを防止するために、すべての壁を総塗装仕上げにするなど、自然と愛猫が猫柱を利用するように誘導する機能的なアイデアが部屋全体にちりばめられています。
猫ドアを取り付けて家の中の行き来を自由に
猫だけが室内を自由に行き来できる通路、猫ドア。各部屋のドアが閉まっていても出入りが自由なので、出かけるときも安心して愛猫に留守番をさせることができます。
また、部屋の出入りを自由にすることで、リビングに猫用のトイレを置く必要がなくなります。それは部屋の景観や家族の衛生面を考えた場合にもプラスの要素になるのではないでしょうか。
迷子の防止につながる、塀で囲まれた中庭
解放感がありながらも高い塀で中庭を囲む技は、愛猫が外に逃げ出して迷子になるのを防いでくれます。室内で飼うことの多い猫ですが、たまには外でのんびりと過ごさせてあげたいもの。天気の良い日には、窓を開け放して室内と中庭を自由に行き来させてあげるのもよいのではないでしょうか。また、休日には外用チェアを置いて、愛猫と日向ぼっこをして楽しむのも贅沢なひとときです。
家具を直接下に置かないことで事故のリスクを軽減
写真の物件のように壁面収納棚に家具を置くことで、愛猫が床を安全に歩き回れる部屋のつくりに仕立てています。電子機器の配線も内蔵できるように工夫すれば、感電事故のリスクを軽減にも繋がります。
また、家具を床から浮かせることで、ほこりや猫の毛が床に溜まりにくく、アレルギーのある人でも快適に過ごせます。
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ライター/writer 栗原