スクエアな外観の住まいから感じるもの。それは、すっきりした印象、効率的な間取り、使い勝手の良さそうな空間。普遍的な形でありながら、無限の組み合わせがある住まい。その佇まいには、時に、知性や品格すら感じます。複数の箱の組み合わせにより実現する、シンプルで、個性的な住まいには、単に四角いだけでは終わらない、設計の深い意図や表現の工夫があります。今回は、それらを感じられる、「スクエアかつスタイリッシュな外観の住まい」をご紹介します。
四角いフォルムが堂々と佇む住まい
左右の二つの箱が中央で繋がれたように見える住まいです。玄関ポストから眺める外観は、真っ白な外壁と木目のバランスが素敵です。建物の中央に植えられたシンボルツリーもアクセントになっていますね。建物の左側の2階には大きなバルコニースペースがあり、その下は駐車場になっています。シンプルなレイアウトと、広い敷地とが相まって、駐車場はとてもとめやすそう。奥まで入れれば、バルコニー部分が屋根になり、雨がかからないのもいいですね。外から見ると、シンプルな建物ですが、中に入れば、大きな吹き抜けや、中庭に面する部屋など、開放的かつ個性的な空間が広がっています。
シンプルなハコの組み合わせが迎えてくれる住まい
北面の玄関側の外観です。二つの箱が、重なり合うように繋がって見える建物です。小さな窓の配置や形状が、ハコを組み合わせた建物によく合っていますね。また、玄関ドアの色合いもアクセントとなっています。シャッター付きの車庫の入り口は広く、玄関前スペースも広く取ってあるので、使い勝手も良さそう。片方のハコを覆うように伸びた軒が建物を個性的に見せているだけでなく、玄関先で雨がかかるのを防いでくれます。北面同様、南面もスクエアなデザインで、大開口の窓からは、素晴らしい景色が見渡せます。
多様な箱が連なる平屋の住まい
異なる形状の箱が横に繋がる住まいです。外からは独立して見える個々の箱も、室内では、絶妙な空間のつながりとなっています。横長の大きな窓のある箱や、縦長の窓のある箱など、窓の違いによる外観の表情が多彩です。中から見れば、その窓の形状には、それぞれの理由があり納得できます。黒に塗装された焼杉の外壁が、スクエアな形状の建物をより締まった印象にしています。また、箱がカーブして並んでいることで、部屋によって、異なった景色を楽しめます。建物の内側にも、濡れ縁と坪庭もあることから、建物全体が開放感溢れる住まいになっています。
箱を積み重ねるように建てられた住まい
まるで、木箱が積み上げられたような住まいです。階ごとにずらすことで、個性的な外観に仕上がっています。このように階ごとにずらす理由には、密集地に立つ近隣建物への配慮があります。狭小地に建つ建物への工夫とともに、遊び心を感じますね。見ているだけで楽しいこんな住まいなら、毎日の生活も楽しくなりそうです。3階のずらされた部分に、軒としての機能をもたせていることなどからも、この他にも、きっとさまざまなアイデアが盛り込まれている気がします。
存在感と気品が漂う住まい
建物の前面がタイル敷きスペースの、ゆとりある敷地に立つ、二つの箱の組み合わせが印象的な住まいです。建物全体が、上品ですっきりした印象です。大きなシャッターと建物の色合いや、シャッターのサイズ感が素敵すぎます。細く黒い窓枠も外観に似合っていますね。夜になると、このスクエアの窓からは、吹き抜け上部が覗き、そこから漏れるほのかな光りが、外観のアクセントになっています。建物の入り口は、二つの箱の中央にあり、控えめな印象ですが、一歩入れば、その印象と対照的に、大きな吹き抜けが招き入れてくれます。内外ともに、存在感と気品が漂う住まいです。
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2014年05月29日投稿
デザイン・設計手法
中庭について
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ライター/writer hotagos