古き良き日本の家屋と現代の建築技術が融合した「和モダン」の家。洗練されつつも、私たち日本人の感性に寄り添う懐かしさや安らぎを与えてくれる、まさに和みの住宅です。そんな伝統美と快適性をあわせ持つ、選りすぐりの和モダン住宅をご紹介。和のテイストをセンス良く取り入れるコツをお伝えします。
木と石のバランスが絶妙なダイニング
日本家屋と言えば木。それに対して西洋建築と言えば石。そんなイメージはありませんか? 木と石という東西の代表的な建築素材を組み合わせることで、和モダンの雰囲気は作れます。こちらの住宅のダイニングテーブルは、脚部分に大谷石、天板には古材を使用。さらに、階段の途中には大谷石でできた囲炉裏を造作。スタイリッシュな空間に日本の伝統がさりげなく取り入れられています。
和風カフェのようなワークスペース
家族の共用スペースであるワークスペースは、前面に大きな窓を取って開放感たっぷり。デザインは和のテイストが強いものの、長い天板や椅子に並んで作業するスタイルは、まるでおしゃれなカフェのようです。一方で、風景もインテリアの一部として楽しむ発想は日本ならでは。デッキテラスには緑も植えられ、四季の移り変わりを感じることができます。現代の生活様式と和の心が同居する、素敵な空間です。
来客を楽しませる表情豊かなアプローチ
伝統的な日本家屋では、来客を歓迎するためにアプローチにさまざまな工夫を凝らします。短い距離にもストーリーを持たせたり、植栽や素材で季節感を出したり…。現代の住宅でも、玄関先を「家の顔」として整えることで、おもてなしの心を表現することができます。写真の玄関先には、お出迎えの空間として中庭が設けられています。床には味わいのある鉄平石を敷き、季節ごとに異なる表情を見せる落葉樹を配置しました。
すっきりした玄関を叶える土間収納
昔の日本家屋には必ずあった土間。煮炊きをする他、さまざまな物の貯蔵スペースとしても使われていました。そんな土間を現代でも活用すべく、収納スペースとして仕切ったのがこちら。土間はいわば「半野外」のような空間なので、自転車やガーデニンググッズなど、家の中に上げるのは少々はばかられるようなものの収納に最適。土間収納を設けることで、玄関がすっきりと片付き、広々として見えます。
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ライター/writer 玉置