あなたがもし、都心で狭小住宅を作るとしたら、どんな家にしたいですか?リビングも出来るだけ広く、寝室や子供部屋も最大限作れるだけ有効なスペースを作りますか?限られた土地に建てるんですから、それも一つの答えと言えますね。
でも今回は、限られたスペースに敢えて部屋を作らず、豊かな空間が完成した、そんな例を見ていきたいと思います。
素材選びで、より広がりを感じる吹き抜け空間
建物の中央に配置された階段室。一番暗くなりがちな空間ですが、階段を見上げた先にはトップライトが設置されています。また、階段室のホール部分をグレーチングという、透ける素材で作ることによって、トップライトから入ってきた光を一階まで通すことが出来ます。建物の中央から光を取り込むことによって、建物全体が明るくなりますね。
吹抜けに掛けられた廊下を通ってバルコニーへ
最上階に設置された和室。吹抜けを挟んでルーフバルコニーが見えます。この距離感は、空間を程よく区切る仕掛けとなり、和室の特別感が演出される効果と言えるのではないでしょうか。ルーフバルコニーに面した大きな窓とからは吹抜けを通して一階まで自然光が降り注ぎます。また、和室から吹抜けを通ってバルコニーに出る廊下も格子状になって、デザインされた光を室内に取り込んでくれるのでしょう。
小さいスペースだからこそ、ダイナミックな吹抜けが活きる
吹抜けを作ることによって何が得られるかというと、一つには縦の広がりです。
このお宅もスペースは小さいながらも吹抜けを設置したところは、天井高4.5mにも
なるそうです。実際に有効なスペースを増やすことは難しいですが、気分的に
スペースが増えたような、豊かな気持ちを感じることは、こうした工夫次第で、可能
なんですね。
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ライター/writer amodanca