日本人にとって昔ながらの馴染み深い住宅様式である平屋住宅。家を上下に分断することなく、ひとつの繋がりある空間に演出してくれるので、空間を広く見せることが可能です。また、2階建てや3階建てのように段差がないので、老後のことを考えた際にも安心・安全に暮らすことができるのも平屋住宅の魅力のひとつ。
今回は住まい人にとっていつまでも長く快適に生活ができるような“暮らしやすさ”をキーワードに、平屋住宅のメリットと取り入れる際の注意点をご紹介します。
【キーワード1】和モダンなスタイルがマッチする
日本の昔ながらの暮らしを彷彿とさせる和モダンは、昨今人気なスタイルのひとつです。平屋住宅はそんな“和モダンスタイル”ともマッチする住宅様式です。
木のぬくもりを感じさせるほっこりとした温かさと、木材ならではの心地よい香りが心身ともに癒しを与えてくれます。
また、写真の住宅のように明るい色の木材をチョイスすれば、全体を広く見せるだけでなく洗練された、清潔感の溢れる空間に仕立ててくれます。
【キーワード2】段差がない分、老後の生活も安心
平屋住宅が愛される最大の理由はワンフロア構造のため段差がなく移動がラクなことです。同じフロアで生活ができるような階段の昇り降りがない暮らしは、子どもたちが成人し夫婦で老後を過ごす際に身体や精神的な負担が軽減できます。
住宅を子どもに受け継ぐ際にも、このような理由から安心して何世代にも渡って住むことも可能になります。
また、老後に万が一、火災や震災が発生した際にも避難しやすいという面もメリットです。
【キーワード3】家族の繋がりを感じられる
ひとつのフロアにキッチン・リビング・バス・トイレ・寝室・個室・庭とすべての生活空間があることから、家族がどの部屋にいても繋がりを感じながら生活することができます。また、小さなお子さんがいるご家庭の場合は、キッチンやリビング近くに子供部屋を設ければ家事をしながらでも目の届く場所で小さな子どもを遊ばせることが可能になります。
また、写真の住宅のようにウッドデッキを取り入れる場合は、どの部屋からでも中庭に出ることが可能なので、夏にはウッドデッキでディナーやお酒を楽しむなど、家族での特別な時間を過ごすことができるのも魅力的です。
【キーワード4】ロフトの検討やインテリアのアイデアは無限大
十分な広さの土地が確保できない場合には、ロフトをつけるという選択肢もあるので、その点を建築会社や建築家に相談してみるのもよいでしょう。天井を高く確保してロフトを付ければ収納スペースや趣味の部屋、ゲストルームとして活用することが可能になります。このようにたまにしか使わない場所をロフトで代用するというアイデアも人気が高まっています。
また、天井を高く確保できる分、内装やインテリアにこだわってみるのもオリジナリティあふれる平屋住宅をつくることができはずです。例えば、写真の住宅のように壁の一面をレンガ模様を取り入れたりと、アイデア次第で洋の様式に仕立てることも可能です。
【平屋住宅を建てる前に考えておきたいポイント】
暮らすメリットがたくさんある平屋住宅ですが、建てる前に確認すべき点もいくつかあります。まず、平屋住宅を建てるためには広い敷地を確保できることが最も重要なポイントです。難しい場合には【キーワード4】でお話ししたようにロフトの導入を相談してみるもの手です。
また、夏など窓を開けて過ごす季節は防犯面では不安を感じることもあると思います。写真の住宅のように外観はプライベートを重視したつくりにして中庭を囲って窓を設置するなどのアイデアもありますので、一度どんな方法が可能かを建築会社などに相談してみてください。
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ライター/writer 栗原