今回ご紹介するのは、建て替え前の古いおうちを材料として、再利用したおうちです。
何代にも渡って暮らしてきたおうちを、ただ壊すのではなく、新築の住宅の一部に使う事で、大切な思い出を保存することができるのです!
また、再利用の仕方によってはコストダウンも可能となるでしょう。
昔の建物の立派な梁は、貴重な古材としての価値をもちます。
もし、大きく使う事ができれば、廃棄が減り、エコという視点からも利点があります。
現代では再現出来ない古き良きデザインを再利用することは、新築住宅の最大の魅力になり得るかもしれません。
良いことずくめ!再利用のススメです。
古い建具に合う無垢のフローリングを再利用
存在感のある扉は、建て替え前のおうちから新築の家に再利用しているのだそうです。
その扉に、色合いといい、風合いといい、絶妙にマッチしているのが、アジアンウォルナットという種類のフローリング。
新しい床と、使い込まれた扉が、こんなにしっくりと仕上がるなんて、不思議です!
新しいのに懐かしく、そして安心を感じられる、新築の家に古材を再利用した醍醐味ですね。
柱の傷も天井の模様も一緒に、新築住宅にお引っ越し
洋風の掛け軸が家主さんのセンスを感じさせるこの和室は、天井板、化粧材、床柱、欄間など多くの古材を再利用しています。
寸法を直し、新しい材料と合わせて造られたそうです。
小さい頃につけてしまった傷のある柱も、顔に見えて怖かった天井の模様も、新しく建てた新築のおうちに一緒にお引っ越しできたのでしょう。
昔懐かし型版ガラスは今やとっても貴重品
こちらの明かり取りの窓。
実は、建て替え前はお風呂で使われていたものだそうです。
昔はよく見かけた型版ガラスは、微妙なゆがみがあったり、複雑な模様が彫られていたり、色々な表情を見せてくれます。
現在では日本製の手作りのものは、殆ど手に入らないそう。そう言われたら、家を新築するときだって再利用しない手はありません!
あなたのおうちのガラスも、貴重なものかもしれませんよ。
再利用で、思い出とコストダウンの一挙両得
こちらのお部屋は、離れとして作られています。
そして、建て替え前の家にあった欄間や、和風の照明器具、幕板などを移設して再利用いるそうです。
畳は表替えしたことで、そのまま再利用が可能となりました。
思い出の保存とコストダウン、家を新築したら出るものも出ますし、この一挙両得は嬉しい限りですね。
知らない間に高まっている古材の価値
立派な変木の床柱、欅の床框、柱と書院棚、書院窓は建て替え前のおうちの再生利用だそうです。
こういった古材を新築住宅を建てるときに使ってみたい!と思っても、古民家の人気にまつわる値段の高騰もあって、探すのに一苦労することになるかもしれません。
あなたの今のご自宅に、再利用に適している立派な古材はありませんか?まずは建築士さんに相談してみるのをおススメします。
新築になったって、家族を見守ってくれる歴史ある梁
優しい色味の木材や家具でまとめられた、現代的な作りのダイニングリビング。
アクセントとして目を引くのは、古材の梁。
高い天井にどっしりと構えるその梁は、古い家だって新築のおうちだって、家族が集まるこの空間をまるで見守ってくれます。
素人の私たちでは、色合いや配置に悩んでしまいそうな組み合わせも、建築士さんの手にかかれば、素敵な空間として仕上がるのですね。
積石が敷石に・・・・・・!再利用で華麗な大変身
このおうちは、どの部分が再利用だと思いますか?
答えは、敷石です。
新築に建て替える前の塀に使われていた大谷石の積石(ブロック)を飛び石風に敷き並べ、庭へのアプローチとして再利用したそうです。
また、玉石もすべて庭にあったものだとか。
まさか、家主さんも積石が敷石に転身するとは、考えていなかったでしょうね。
再利用のアイデアはつきません!
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ライター/writer すみれ