ひとつのオープンスペースでふたつの部屋に

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住まいのインテリアで最近よく耳にする言葉のひとつに、「オープンスペース」があります。昔の家のように、壁を作って部屋と部屋の領域分けをするのではなく、仕切りを少なくすることで、開放感のある空間を作るというもの。それでも、各部屋で行われる活動は多様。 キッチンでは食事を作り、ダイニングでは食事をし、リビングではテレビを見たり、団らんしたりします。今日は、壁を使わずに空間を仕切る例をご紹介します。

空間分け1:段差をつけて

勾配天井(傾きのある天井)と、床から250mm小上げに作られた段差で、ひとつの大きな空間が見事にリビングルームとダイニングルームのふたつに分けられています。リビングルームにしかれた畳の素材が空間の違いをはっきり示しているのも特徴。さらにこの小上げされた部分は、収納スペースになっているアイデアがすばらしいです。大人達が食事をしながら、子供達が遊んだり、お昼寝したりするのを眺めることができそうです。

空間分け2:キッチン・ダイニングテーブルで

キッチンの延長上にあるダイニングテーブルとその真上に設置されたペンダントライトが、ダイニングとリビングを無駄なく分けています。リビング側にある雑誌やレシピ本などを収納できるラック。ダイニングテーブルで夕食の献立を考えたりする、そんな光景が浮かんできそう。また、窓際の細長テーブルで午後のティータイムを楽しむような、そんな贅沢な時間が過ごせそうです。

空間分け3:中心にある丸柱で

家の補強に大事な柱ですが、ここでは開放感あるひとつのスペースをダイニングとリビングのふたつに分ける役割も果たしています。大きなウィンドウに向かって配置されたダイニングテーブルと、ウィンドウに沿って置かれた丸テーブルとチェアの動線が、自然と空間の区切りを明確にしています。存在感のある丸柱は、まるでロッジにステイしているかのような感覚にさえしてくれそうです。

空間分け4:家具のレイアウトで

家具のレイアウトは、意外にも重要な役割を果たしてくれます。ウィンドウ向きに配置された二人掛けのソファーは、リビングスペースを作ると同時に、ソファーの反対側をダイニングスペースにしてくれます。食事をした後、使い終わった食器はキッチンでさっと片付け、すぐにソファーでくつろぐことができます。大きなウィンドウガラスに、杉の木で造られるボーダー・ストライプラインが空間の開放感を作り上げています。
このように、様々なアイデアを使って、開放感を損なうことなく、ひとつのオープンスペースをふたつの部屋に分けることができます。それぞれの場所で行われる活動やそれらの動線を考え、家具のレイアウトを工夫することで、スペースを有効活用することが可能になります。開放感溢れる空間の中で暮らすことは、日々のストレスからも解放され家族のコミュニケーションも密になる、そんな理想的なライフスタイルを築けそうです。

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ライター/writer tomoyo