歳を重ねてもストレスなく暮らせる家を~今、バリアフリーを考える~

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マイホームを考え始めるのは、自分自身がバリバリ働き、体も思うように動ける年代の方が多い傾向にあります。だからこそ、いつか自分が年を重ねた時の生活を想像するのは少し難しいかもしれません。

しかし、人は生きている限り確実に歳をとります。

若かった頃とは違う体と付き合いながらも日々を快適に過ごすには?

人生100年時代と言われ始めた昨今、家づくりにおいても「歳を重ねた時の自分」も満足できる設計を考える必要があります。

今回は、バリアフリーを取り入れた住宅のご紹介です。

緻密に計算されたバリアフリーのリビング

洗練された雰囲気を持つ和モダンのリビング。ここには年を重ねても寛げる工夫がたくさんあります。

まずは床。段差をなくし足がつっかえないよう、床と畳の高さを同じにしてあります。フラットな床でも、素材を変えるだけで一つの空間に二つの表情がうまれます。
そして、テーブル下の床板は取り外し可能で、掘りごたつになります。

足腰の負担が少ない掘りごたつは、ご高齢の方でもゆっくり寛げるうれしい設計です。

寝室に隣接された水廻りがありがたい!

寝室からお手洗い、浴室への動線がしっかり確保されている上にそこまでの距離は最短です。

バリアフリーとしてはもちろんのこと、若い頃でも使い勝手抜群。朝にシャワーを浴びて目を覚ましたい時も、夜にゆったり浴槽に浸かってそのままベッドへ直行したい時も、ここなら全てが叶います。

そしていつか自分が年をとった時も、水廻りがすぐにあるこの造りに感謝するはずです。

高齢者と外とを繋ぐテラス

テラスの入口はバリアフリー対応のサッシを使い、リビングを繋ぎ合わせた広々とした空間です。

外の空気を吸いたい時、車椅子でも手を借りずに一人で移動ができます。

体の自由がきかなくなってくると、どうしても家で過ごす時間が多くなりがちです。しかしこのテラスがあれば、いつでも外を感じることができます。

お年寄りにとって、テラスは自分と外とを繋ぐ貴重な場所となることでしょう。

急激な温度差を防ぐ浴室

急激な温度差で体に負担がかかる冬の浴室は、高齢者にとって気を付けなければいけない場所です。
そこで、高齢者でもリラックスできる空間として過ごせる工夫を施しました。


床は「冷たくない床タイル」を採用、そして浴室暖房乾燥機、さらには土壌蓄熱床暖房も設置。これで冬場の冷気も怖くはありません。

バスタブに浸かれば、ゆっくりと坪庭も楽しめます。浴室のリラックスタイムを、年を重ねても満喫できる設計です。
バリアフリーは、介護をする側だけのものではなく、介護をされる側の暮らしを尊重するものであるべきと考えます。

介護をする側の負担、そして介護される側の負担。それぞれ負担の種類は違いますが、できるなら介護をされる側も、最後まで人間らしい暮らしをしたいと願うはず。

気を遣わず、遣われずに過ごせる造りこそ、家族全員が幸せな家だと思うのです。

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ライター/writer midori