半透明素材がつくりだす光の間仕切り

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半透明の間仕切りは、光をふわりと透過させることで、空間をやさしい雰囲気にします。トップライトやハイサイドライト、照明の光などが半透明の間仕切りを照らすことで間接照明の光となります。また、向こう側がほのかに見えることで、空間的な広がりを残すこともできます。
その特長から、リビング横の和室の間仕切りやキッチン収納スペースの扉に使われたりもします。今回は、半透明の間仕切りを使うことでやさしい明るさが感じられる住まいの事例をご紹介します。

オリジナル感溢れる半透明の間仕切り壁

構造の柱と半透明素材の組み合わせで仕切られた空間。半透明の間仕切は光をやさしく伝えます。人の気配も感じられるので、程よい仕切りとして最適です。狭い部屋などでは、その透明感が空間的な広がりをつくりだすことで、部屋の狭さをカバーすることもできます。
この間仕切壁は、節のある柱がナチュラルな雰囲気を醸し出していて個性的。可愛らしいシャンデリアや、アクセントとなっている壁の色などにも住まいの個性を感じます。

半透明の収納扉がつくりだす間接照明

半透明の間仕切りから漏れる間接照明の光が、LDKをやさしく照らします。この間仕切りの奥は収納となっています。限られたスペースを有効に使いながら、部屋を広く見せるためのアイデアですね。
ダイニングテーブルには椅子が2脚。テーブルを挟んで向かい合う側の椅子はソファータイプになっていて、この間仕切りの中に納められています。4人で座るときだけ間仕切りを開けて使用し、それ以外はしまっておけます。これも部屋をすっきり見せるための工夫ですね。黒色の天井など、部屋全体がモダンな印象の住まいです。

リビング吹き抜けを横切るアクリル板壁の空中廊下

2階のホールと子供部屋をつなぐ、リビング吹き抜けを横切る空中廊下です。廊下の左右には、アクリル板でできた透明な壁が設置されています。日中は、ハイサイドライトから照らされた太陽光を反射させ、リビングにやさしく届けます。夜には、廊下の床に埋め込まれたLEDライトの光を受け、まるでアクリル板の壁が発光しているようになります。
壁全体が間接照明となることで、幻想的な光をリビングに届けます。昼と夜の二つ顔を持つアクリル板が、リビングにやさしく光を届けてくれる住まいです。

すりガラスの間仕切りで明るさ十分な屋根裏収納

大きなすりガラスの間仕切りが設置された屋根裏収納。天井高さが1.4m、8畳の広さなのでかなりのものが置けそう。トップライトからの光が半透明の建具を透過し、やさしく入り込みます。間仕切りを半透明にすることで、屋根裏収納の明るさを確保するだけでなく、トップライトからの光をやさしく階下に届ける働きもしています。
大きな吹き抜けがある全体的に開放的な住まいですが、収納部分にも明るさの配慮が行き届いています。

階段室の光を導く半透明の扉

3階建ての2階がリビングの住まいの玄関ホールです。階段室のトップライトの光が柔らかく降り注ぐことで、玄関全体の明るさにつながっています。薄いグリーンで仕上げられた階段室の壁の色合いが、そのやさしさをさらに引き立てています。
玄関から2階リビングへとつながる部分だけに、空調効率を考えて扉が設置されています。その扉に乳白色の半透明素材を使用することで、扉を閉めても光が届くようになっています。階段室に扉を設置したい場合の事例として参考になりますね。
半透明の素材は、ポリカーボネートやすりガラス、アクリル板などさまざまです。素材によって、強度や光の反射の仕方、透明感などが異なるため、設置する場所や光の当たり方によって使い分けることが良さそうです。透明感のある素材なだけにスタイリッシュな表現もできるので、モダンな住まいでも採用できそうです。また、ポリカなどは非常に軽く扱いやすいメリットもあります。
明るさを保ちつつ、プライバシーをある程度確保出来る半透明の間仕切りは、アイデア次第でさまざまな使い方ができそうですね。

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ライター/writer hotagos