昔ながらの平屋建ては、段差や階段が少なくフラットな生活導線や、庭へのアクセスが容易なことから、シニア層に根強い人気を誇っています。しかし、近年の少子化、核家族化に並行し、大きな家を建てなくとも、ミニマルな生活を好む若者世代が増える傾向があり、郊外に平屋建てを持つという若年層の需要が増えているといいます。確かに平屋建ての新築、最近増えてる気もしませんか?その魅力とは?また、平屋建てを建てる際の注意点は?平屋建てについて、ちょっと検証してみましょう。
庭・自然とのアクセスが容易
平屋に住むメリットとして、よく上げられるのが、庭や周りのランドスケープなど、自然へのアクセスが簡単ということです。どの部屋からも庭へのアクセスが容易。また、昔ながらの平屋には中庭が付いていることも多く、それは四季折々の季節を身近に感じるためだったとも言われています。緑の多い地域に住む人は、玄関(窓)を開ければ目の前には森や山があり、手の届くところに自然を感じれる環境が手に入ると言えますね。
郊外なら行けるかも!土地・敷地面積の問題
平屋を建てる際の注意点として上げられるのが、土地や敷地面積の問題です。都市部の狭い土地では、中々、フラットで部屋数の多い平屋を建てることが難しくなってきます。部屋数が少なくても良い2人暮らしや、少数家族はいいかもしれませんが、ちょっと大きめの平屋を建てるには、土地や敷地面積が十分に確保できる、郊外や田舎に住まいを移す方が適していると考えられます。
高い天井と開放感を満喫できる
平屋建てのメリットとして、マンション住まいでは中々難しいことがあります。それは、高い天井を手に入れることができるということです。これは上階のない、平屋建てならではの長所です。天井が高いことで開放感も味わえ、かなり部屋を広く感じることもできます。ちょっと外国の家に住んでいるかのような、そんな開放感を日常生活に取り入れることができます。
採光と通風の確保
平屋を建てる上で気をつけておきたい点に、「採光と通風」の問題が上げられます。間取り次第では、壁が多くなることにより、通風の妨げになり、風が通りにくくなってしまいます。入り口と出口、窓の配置には特に注意をし、風の通り道をつくることが、設計上も最も重要となってきます。また、平屋建てだと、建物の中心部や北側などに直射光が入らない部屋や空間が生まれます。これには、高い位置の窓や天窓などを付けるなどし、間接的に光の入るスペースをつくり出す工夫が必要です。
耐震性があり、災害時に避難しやすい
東日本大震災では、津波被害の他にも多くの家屋が倒壊し、そのほとんどがニ階建て以上の建物だったそうです。ニ階建て住宅の場合、一階部分がニ階の部分の重さを支え、その上高さもあるので、大きく揺さぶられます。そのため、一階部分の被害も大きくなるのです。一方、平屋建ての場合は支えているのは屋根のみ。また、昔は瓦造りで重い屋根が多かったのですが、現代は軽い屋根に進化しています。そのおかげで、建物自体が倒壊するという危険度も低くなっています。また、災害時には避難時間の短縮が命を助けることとなり得ます。平屋建てであれば、避難も二階建てより容易です。
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ライター/writer LYN