内と外との陰影を楽しむために、天井照明を考える

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部屋の照明は、どうやって決めましょう?
やっぱり明るい方がいいから、大きい照明を部屋の真ん中に設置したい!
いやいや、雰囲気を重視して、ダウンライトや間接照明を多用したい!
などなど、ご希望は様々あるでしょう。
そしてやっぱり、照明は付けてこそその威力を発揮するわけですが、日中の照明が付いてない時間の部屋のデザインまで考えていらっしゃるでしょうか?
今回は、昼間、敢えて室内の陰影を楽しむ、そんな考えから天井照明をデザインされたのではと思える例を集めてみました。

天井照明はダウンライトのみ。庭の光を取り込み、部屋の中での陰影を楽しむ。

中庭型のこのお宅。ほぼすべての部屋の天井照明は、ダウンライトのみ。
それでも十分だと思わせるのは、中庭からの光のおかげでしょうか。
中庭型なので、直接強烈に日差しが差し込むわけではなく、部屋の奥の方はほんのり薄暗い感じがまた好印象です。この自然の陰影が美しいですね。

天井照明と窓辺、両方の和紙が創る陰影を楽しむ。

高い勾配天井には、和紙でデザインされた素敵な天井照明。もちろん照明を付けたときにも素敵なのでしょうが、消していてもまるでオブジェのようで、その存在感を主張しています。そして、大きな開口部から、障子を通して入る柔らかな光によって部屋をほんのりと明るくさせています。天井と窓辺、両方の和紙が部屋の陰影を柔らかく作り出していますね。

天井照明と時間帯によって変化する光の競演

玄関ホールというと、とかく照明に頼りがちになってしまうのですが、こちらも中庭型のお宅で、中庭に向かって大きな窓があり、とても明るいですね。
太陽の光は、時間帯によって差し込む角度が変わりますので、光の当たる部分、部屋の陰影の変化を時間帯によって楽しむことが出来ます。

天井照明のない美しさ、それは日本建築の醍醐味。

板張りの天井と、部屋の中央に囲炉裏。まるでタイムスリップしたかのような錯覚に陥ります。
部屋のほの暗さと外の明るさの対比が印象的ですね。これぞ、陰影礼賛でしょうか。日本の伝統建築、やっぱり素敵です。隣のダイニングスペースは少しモダンな作りになっていて、照明も和モダンなスポットライトが設置されているのですが、用途によって天井照明を考えるのは重要ですね。でもやっぱりくつろぐのは、こちらの囲炉裏の間ではないでしょうか。夜は囲炉裏の光に自然と家族が集まってきそうな気がしませんか?

天井照明は、トップライト。自然で柔らかい光の陰影を楽しむ。

スッキリとした板張りの勾配天井に、一部切り欠けから柔らかい自然光が差し込んでします。
障子を閉めていても、ほんのりと部屋全体が明るくて、なんだか気持ちが落ち着きます。
実は窓を開けると素晴らしい景色が広がっているのですが、その明るい風景を見るにも部屋が少しほの暗い方が、コントラストがあって、より緑が美しく見えそうです。
さて、いかがでしたでしょうか。
照明がそのデザインを発揮するのはもちろん照明が付けられた時ではあるわけですが、今回の天井照明は、照明が付いてないその時間帯にも、天井と一体となって部屋全体をデザインしている例がたくさんありましたね。天井照明を考えるときに、好みの照明をつけるのももちろんいいと思いますが、部屋全体の雰囲気をどうしたいかを考えてみると、色々な選択肢が生まれそうですね。

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ライター/writer amodanca