季節ごとに変化する豊かな風土を持つ日本の家といえば、かつては木造住宅がメインでした。肌に触れても優しく、包み込むような温かさを持つ木材は、そこに住まう人にとって落ち着きと癒しを与えてくれます。
2020年に開催される東京オリンピックのメイン会場である「新国立競技場」も、木を使用する予定。さらには、最近では海外でも木造建ての高層ビルが建設されるなど、注目が集まっています。そんな木材の溢れた住宅に暮らすことのメリットを紹介します。
保湿性や弾力性を持つ無垢材の魅力
“木”本来の姿や特徴を生かした無垢材は、じめじめした夏は湿気を吸い、寒い冬は暖かさをキープしてくれます。木材の種類によっても多少異なりますが、弾力性にも富んでいるため、足腰の弱いお年寄りや赤ちゃんにも最適です。
写真の住宅のように床だけでなく、階段にも同素材を使用することで、空間に統一感が生まれます。また、明るい色の木材を選べば、空間をより広く開放的に見せてくれる効果がありますし、ダークカラーの木材を選べば室内に程よい重厚感が生まれます。
このように種類によって雰囲気も変化し、インテリアとの兼ね合いや、ご自身の好みによって木材の種類をチョイスできる幅広さも魅力的です。
木造平屋建てをモダンにアレンジすることも
日本の昔ながらの家の形である木造平屋建ても、写真の住宅のように木目がまっすぐしている杉板を使用して、見た目にもモダンにアレンジすれば、外観のバランスも良く、機能的な住宅を生み出すことができます。
高さが低く構造的にも強い平屋建ては、台風や地震など災害にも強いのが特徴。フラットな空間なので家族とのコミュニケーションを円滑にしてくれ、老後も安心して暮らせるのがうれしいです。また、家全体の風通しが良いので、住まう人々が木の香りを感じながら生活する姿が想像できます。
木による精神的な癒し効果も
森林浴といわれるように、木は触れると“ほっ”とする精神的な癒しの効果を持っています。木の香りには疲労回復の効果があるともいわれているので、写真の住宅のようにお風呂やバスタブに木材を使用すると、一日の疲れが一気にとれるはずです。
お湯に濡れてかおる木の芳醇な香りと、ぬくもりのある肌触り。温泉旅館の露天風呂に浸かっているかのような、リラックスできるバスタイムはなんとも贅沢なひとときです。
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ライター/writer 栗原