寒さに負けない、デザイン性の高い住宅

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寒い冬がやってきました。広いリビングやダイニングを作りたいけれど、暖房費も気になります。広い部屋と効率的な暖房方法は両立しないのでしょうか?徒然草では「家の作りやうは、夏をむねとすべし。冬は、いかなる所にも住まる。暑き比わろき住居は、堪へ難き事なり」と言っていますが、冬でも快適に住まいたいものです。今回は、広さやデザイン性を重視しながらも、寒さに負けない素敵な住宅を中心にまとめてみました。

暖かさを閉じ込めて、明るい室内

手前にイサムノグチがデザインしたテーブルのルーク見え、ソファーは明るいグリーンを使い、ハイセンスながらもポップな印象も与えています。大きな窓は、昼間の明るい日差しと気温を十分に取り込むことができます。昼の暖かい日差しを取り込み、日が落ちるまえにカーテンやブラインドなどで、室内の温度を逃さないようにすれば、暖房に頼る時間は大幅に低減されます。夜に光る薪ストーブの炎は、冬の風物詩としても素敵ですよね。

屋根にたまった熱を床にもってくる

この住宅は家の空気が巡回するように工夫されています。そして屋根が受ける日照を床下に持ってくる仕組みを取り入れたことで、床から上がった空気は家中を巡り、家の中全体が暖かくなります。蓄熱性のある漆喰の壁はドイツから取り入れた物。もちろん外からの寒気が家の中に入り込まないような断熱もしています。室温が高くなると、空気中に含まれる湿度も上がるため、ウィルスの活動を抑えることができます。暖かい家は、健康な家でもあるのですね。

効率的に、すぐに暖かくなる家

共働きで、昼間の日照を取り入れられない。隣の家が近すぎて大きな開口部を作れないなどの住宅も多いと思います。エアコンは、大きな空間より小さな空間を温めることが得意です。でもデザイン的には、部屋は広くしておきたい。この住宅はリビングとダイニングの間に間仕切りを作ることで、部屋の大きさに変化をつけています。狭く見せないための工夫としては、間仕切りの格子を透過ガラスにすることで隣の空間を感じさせ、扉の高さを天井までもってくることで、開放した時の一体感を強調しています。
いかがでしたか?冬を快適にすごせる家は、実は夏の対策も同時にできている家だということがわかりましたね。日中の暖かい空気を取り入れ、閉じ込める、空気の流れを作る、という基本を守ると広い室内でも快適な環境ができるようです。また暖かい空気が流れる家は、ホコリやウィルスも留まりずらいので、健康に気を使う人にもおすすめです。マテリアルもそうですが、土の壁や木の家具など見た目でも工夫ができますね。

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エアコンのいらない暮らし(1) 2014年06月20日投稿 住宅設計 エアコンのいらない暮らし(1)

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ライター/writer yumisong