“収納”というと見えないようにすることを工夫することが前提となりがちですが、家の設計に一工夫すると収納に役立つだけでなく、家に個性を与えてくれる特別な空間として活躍してくれます。ついつい溜まりがちな本や食器類、置物などをオブジェのように飾れば、ディスプレイ式の収納スペースに早変わり。
今回はそんな家にちょっとした個性を与えてくれる見せる収納棚のアイデアをご紹介します。
木材がメインのおしゃれな見せる収納
床材と同素材、同カラーの木材を使用して統一感を出した見せる収納。壁面に沿って設置されているので、さりげない存在感を放ちながらも、部屋に余計なスペースを取らず、収納場所を確保できるのがうれしい。
収納スペースが縦に高い分、収納方法には工夫が必要です。例えば、本をたっぷり収納する場合は、上段にほとんど読まない(読み終えた)書籍を収納し、下の段に向けてよく読む本や重量のある本などを収納すると機能的にも抜群です。書籍と書籍の間に観葉植物やお花などを飾ると抜け感のあるさわやかなスペースが完成します。
アパレルショップのように洋服をディスプレイ
写真のように上から吊るすタイプのハンガーラックは、スタイリング次第でおしゃれなアパレルショップのように仕立てることが可能です。
夏ならお気に入りのTシャツを飾ってみたり、冬なら丈の長いコートやワンピースなどを吊るせば、棚の中では裾部分がしわしわになりがちなものも、すっきりと収納できます。扉の裏側や見えない場所に収納ラックなどを設置すれば、畳むタイプの洋服も同じスペースに収納することが可能。また、見える分必要なものと不要なものを判断せざるを得ないので、断捨離にもつながるはずです。
実用が備わったエントランスの見せる収納
上記で紹介したようなディスプレイのような洋服の収納というよりは、より実用性が備わっているタイプの洋服収納。階段下のスペースを活用しているので、省スペースにもなり、また玄関からも近く、外出時の動線上にあるので、コートやカバンなど出かける前に羽織るものや、持っていくものの収納に適しています。前日にこのスペースに家族全員分の持ち物を準備しておけば、当日の忘れ物を防ぐ効果があるはず。
狭小スペースにはディスプレイ棚を
収納に広いスペースが確保できない場合は、写真のようなディスプレイ棚をひとつ導入すると便利です。棚の中に仕切りがあればさまざまな種類の収納が可能です。本はもちろん、お気に入りの食器類や置物、レコードやCD、DVDなど趣味のグッズ、他にも植物を飾ってみたりと遊び心のあるスペースに仕立ててみると個性のある見せる収納棚が完成します。スペースいっぱいに収納するのではなく、スペースにゆとりを持たせて収納することが最大のポイントです。
関連まめ知識
関連Q&A
ライター/writer 栗原